面接について

こんばんは。

今日は面接について書きます。

 

医学部受験で避けては通れない面接。

面接導入が最近までなかった東京大学九州大学も今では実施されています。

また、一部の大学では性別や年齢による差別が発覚したことも話題になりました。

(今は点数操作のあった大学でも是正が図られているとは思いますが、実際はどうなのか分かりません)

何はともあれ、学力試験だけでなく、面接対策も重要であることは言うまでもないでしょう。

 

さて熊本大学ではどうなのでしょうか?

「年齢や性別、出身による差別は存在しない」

とか

「受験者は全員満点」

といった噂が流れているようですが、果たして本当なのでしょうか。

自分自身の経験をもとに、実際はどうなのか考えてみます。

 

再受験生が一番気になるのが「年齢差別の有無」だと思いますが、これはまず

「存在しない」

と考えます。

 

理由①:入学者の年齢層

熊大では毎年入学者の入学時年齢について発表しています。

例えば2019年度入学ですが、

https://www.kumamoto-u.ac.jp/nyuushi/gakubunyushi/nyugakusyasu/s65515/nyugakusha_gakubu_r1.pdf

医学部医学科の欄を見ると、22歳以上での入学者数は22/116名です。

4浪以上で入学した人も含むため、一概に全てが再受験生とは言えませんが、2割近くが比較的年を重ねての入学であることが分かります。

年齢層の多様さを見るに、年齢や経歴による差別があるとは考えにくいと思います。

 

理由②:開示結果

入学後しばらくすると、入試の結果について送られてきます。

熊大では面接も点数化されていて、私は満点(200点)でした。

※入試の開示についてはまた別の機会に書きます。

気になったので、再受験生を始めとして、20代~30代の学生に聞きましたが、彼らも全員満点でした。

中には再面接に回されたにも関わらず満点の人もいました。

 

理由③:医学科長が「年齢は不問」と言っている

これは一応鵜呑みにしないでいただきたいことなので、最後に書いています。

入学後、何回か医学科長のO先生と飲む機会がありました。

そのときに、面接で先生方は何に注目されていらっしゃるか尋ねたことがあります。

 

大原則として面接では

「コミュニケーション上の問題がないか」

しか見ていないそうです。

 

「こちら(教授陣)が聞いたことに対して、こちら側が分かるような受け答えができれば減点はしない。ボソボソと何を言っているか分からないというのが一番困る」

「(状況想定系の質問をするのは)その人の価値観が見え隠れするからだけど、突飛な回答でなければ特に気にしていない」

「聞き取れなかったり、あるいは回答の内容が変であったりしても、再面接に回して再度評価するようにしている」

概ねこのような回答をもらっています。

 

「2割くらいは年を重ねての入学ですが、そのことはどう思われますか?」

→「昔と比べればかなり減ったよ。昔は7割くらいいたもの」

さすがに盛りすぎな気もしますが、昔はもっと再受験・多浪天国だったようです。

 

以上をまとめると、熊大ではまず年齢差別が存在しないと言っても過言ではないと考えられます。

 

さて、次に私自身の面接の体験について触れます。

受験番号が前半の人(下三桁が250くらいまで)は午後に面接、後半の人は午前に面接があります。

受験番号は出願時の整理番号に沿った可能性があり、出願が早ければ早いほど、午後組になることが期待されます。

ただし、確信・保証はできませんのであまりアテにしないでください。

自分はセンター試験の点数からも出願に迷いがなかったのと、午後のほうがゆっくり準備できて頭が回ると判断し、早めに出願しました。

受験番号は50002とかなり早く、午後1番の面接に回されたのでよかったです。

 

面接は筆記試験・控室とは異なる会場で行われます。

6人前後のグループで控室から移動し、各面接部屋に1人ずつ配置されます。

入室後は「教授3:受験者1」で10分間の面接が行われます。

 

自分の面接内容は以下の通りです。

数字の順番で質問が進みました。

 

①自己紹介

②家族との関係が悪くなったことはありますか?もしそのような経験があればどのように関係性を回復しましたか?

③熊大の志望理由

④友人が「死にたい」と愚痴をこぼしているのをあなたが聞いたとします。あなたならその友人に対してどうふるまいますか?

⑤東大も出て薬学の世界でキャリアを積むこともできたはずなのに医学部を志望した理由は?

⑥あなたが臨床実習を受けている学生だとします。ある患者さんから、治療に不満で主治医を変えたいという相談がありました。あなたなら何と答えますか?

 

感想ですが、終始淡々と進む感じで、お互い真顔を崩さず、緊張感に関しては終始解けることがありませんでした。

ただ、部屋によっては非常にリラックスした感じで行われたところもあるらしく、多少の当たりはずれはあるかもしれません。

質問は概ね想定の範囲内で、自然体で答えることができたように思います。

ただ、自己紹介の直後に状況想定系の質問が来るのは予想しておらず、そこで戸惑いがあったのは隠せていなかったと思います(笑)。

 

ただ、どんな質問が来るにせよ、落ち着いて話すことができれば大丈夫です。

熊大に関しては、基本の質問事項(自己紹介や志望動機など)について、ある程度事前に頭の中で用意できていれば問題ないでしょう。

状況想定系は傾向が読めないので、あまり身構えても仕方がありませんし、素直に答えて大丈夫だと考えます。

ハキハキ答えられれば満点もらえると思って、しっかり筆記の対策をするのが合格の秘訣でしょう。

 

思ったよりダラダラと書きすぎてしまいました。

不確かな情報もあるので、内容について保証はできませんが、何かの参考になれば幸いです。

ではでは。

英語の勉強法 (中編)

昨年の5月に書いた前編の続きです。

前回は速単の使い方について少し言及しただけでした。

今回は具体的な方法について触れます。以下の流れです。

 

1. 音読(1回目)

2. 写経

3. SVOCを書き写した文章の下に振る

4. SVOCが正しいかどうか、先生や英語が得意な友達に見てもらう

5. 音読(2回目)

 

それでは順に説明します。

 

1. 音読(1回目)

ストップウォッチを使って時間を測ります。

とりあえず声に出して読みます。もちろん意味を理解しようとしながら。

読み終わったら、「1回目:○分××秒」と記録をつけます。

英語というのは実用的な言語ですから、黙読だけではもったいないです。

声に出すと、「触覚」(口を動かす)と「聴覚」(自分で発声した文章を聞く)も利用することになるので、黙読よりも学習効果が高まると信じているからです(※根拠はありません)

 

2. 写経

音読が終わったら、速単の文章を書き写します。

ノートの見開き1ページを使用します。

できるならこの時点で文構造を意識しながら書き写すのが望ましいですが、難しい場合は(最初のうちは)ただ書き写すだけでもOKです。

このとき、ノート1行書き終わったら、罫線があるノートであれば23行分スペースを空けて、続きを書いていきます。

※また別の機会に書くかもしれませんが、ノートは余白が多ければ多いほどベターと思っています。昔はみっちり書くのが好きだったのですが()

速単に収録されている文章のうち最初のほうは、書き写してもノートの右ページに達することもないかもしれませんが、空けといてください。

余白は、初見orなじみのない単語/フレーズをメモしたりするスペースとして活用します。

 

ところで、「英作文対策として写経は非効率だ!」と吠える人をたまに見かけます。

直接的な学習効果は確かに薄いと思います。

が、みなさんも昔は漢字練習をたくさんして漢字を覚えたように、英語も正しい文章を何回も書くという行為により、正しい英文を書く力を身につけることに間接的につながると思います。

写経の題材として速単が適切かどうかというのは別問題ですが、SVOC練習を兼ねて、写経もやるのは「効率的」だと私は考えます。

余談ですが…最近デジタル化が進んで漢字を書かなくなったせいで、いざ手書きになると漢字を思い出せなくなる…そんなこともあるので、書くというのは大事だと思います()

 

 

3. SVOCを書き写した文章の下に振る

さて、メインの作業です。

英語はとてもありがたいことに、通常必ずS+Vというセット構造があります。

SなしとかVなしとかそんな英語は通常ありません。

そしてこのセット構造は必ず1文につき1つです。

複数あるときは必ず「接続詞」が使われています。

5種類の文型の話はここではしません。

SVを把握するだけでも最初はOKです。

SVを見つけることに慣れてきたら、こんなこともしてみましょう。

・接続詞は波線を引いて、等位接続詞なら何と何を結んでいるのか書く

・副詞や前置詞句は()でくくる

・関係詞節や形容詞節は[]でくくる(先行詞/被修飾名詞に向けて矢印をつける)

・従属節は<>でくくる

パズルを解くように、だんだんと楽しくなってきませんか?

 

また少し余談を挟みますが、日本語は必ずしも「主語+述語」ではないのです。

大体の文章は確かにそうなのですが、主語が自明の場合は省略、みたいなのありますよね?

あるいは古文だと、敬語の違いで分かってしまうために、いちいち書かれないとか、「Aが+B/を+V()+ば~」と来たら、句読点の直後の主語は書かれていなくても必ず「B」とか。

 

英語は違います。自明であっても必ず代名詞等の何らかの名詞が置かれ、「SV」のセットが存在します。

これはとても重要なことで、原則として「Vのみ」や「S+VV」といった文章はありません。

英語が苦手な人は、SVのセットを見つける練習から始めてみましょう。

そして「SVのセットを正しく見つけるために英文法を学ぶ」という考え方もできます。

 

4. SVOCが正しいかどうか、先生や英語が得意な友達に見てもらう

3.でふったSVOCが正しいかどうか、チェックしてもらいます。

客観的な視点があることで、自分のSVOC力をより確かなものにできます。

何か指摘があった場合、赤ペンで訂正します。

どんな教科の学習もそうですが、自分の間違いは消しゴム等で消さないでください。

2. 写経」のところで書き忘れましたが、写経時のミスも赤ペンで訂正しましょう。

 

もし、3.の作業中に文構造が分からなかったものがある場合、そのときに分からなかった部分について質問しましょう。

例え自信がなくても、質問を丸投げせず、「自分は〇〇と思いましたが、これで合っていますか?」と聞けるようになると、答える側もスムーズに答えられるでしょう。

 

5. 音読(2回目)

SVOCが把握できたところで、1.と同じように音読をします。

同様に「2回目:○分××秒」と記録をつけます。

1回目より速く読むことができていると思います。

そして、1分あたりの語数に換算しておきましょう。

速単には文章の語数が書かれているので簡単に計算できると思います。

 

速度の目標ですが、1回目が100words/分、2回目が130words/分のペースであればひとまずOKだと思います。

なお、このレベルはあくまで必要条件で、できればもっと上を目指すことが望ましいです。

例えばセンター試験は総語数が4000wordsを超えるわけですが、100words/分では読むだけで試験時間80分のうち半分以上使うことになります(もちろん黙読は音読よりもスピードが上がるので単純な計算は当てはまりませんが)

問題を解く時間や余裕のことを考えると、音読でも120words/分くらいは欲しいところですね。

 

このような練習を積み重ねていくと、何が期待できるのか?

それは次第に「英語を英語のまま理解する」ことができるようになります。

 

「単語はそこそこ知っているのに、英語は不得意」という人がいます。

このような人の多くは、SVOCをなおざりにしている、あるいは一度「英語を日本語に直す」作業をしている、という特徴があります。

はっきり言えば、これは読解においては致命的と私は考えます。

日本語に直す時間がもったいないし、そうやって出てきた日本語はSVOCに基づいていないことが多く、不正確になりがちです。

 

最初は時間がかかったり面倒だったりすると思います。

最初の文章ですら30分以上かかってしまうかもしれません。

しかし、練習を重ねると確実な英語力に化けるはずです。

諦めずに地道にやることをお勧めします。

私が高校生の時、人に見てもらいながら正確に素早くできるようになるまで、SVOCの構造把握は何度も繰り返し練習しました。そのおかげで英語は得点源になったと自負しています。

 

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私がやっていたSVOCの例

その他の速単の活用法や英語の勉強法については、また日を改めて書きたいと思います。

ではでは。

お久しぶりです

約1年ぶりの投稿。

せっかくブログ開設したのに、三日坊主で、更新がすっかり滞りました。

何名かから「新しい記事待ってます!」という声をいただいていましたが…

期待していた方々には申し訳ありません。

 

新型コロナウイルスによる影響が深刻ですね。

私自身はいたって元気です。

ただ、無事に進級できたものの、新学期はまだ始まっていません。

「家にいろ!」と言われてもやることないので、ブログ再開することにしました笑

 

気が向いたときにまた更新します。

まずは「英語の勉強法(後編)」の更新ですね…

それではまた。

英語の勉強法 (前編)

今回は英語の勉強法について。

質問箱でもよく聞かれる質問です。

 

比較的英語は得意です。

大受験のときもそんなに英語には時間を割いていませんでした。

そもそも大学入学後も(他の科目と違って)英語って使いますし、

一度しっかり勉強したことがあれば、そんなに衰えないと思います。

 

時々聞かれるので、先に答えておきます。

Q. 帰国子女ですか?

A. はい。小学校12年生のときはアメリカに在住していました。

 

「なんだ、ただのチートかよ」

まあそう思う方もいるかもしれません。

けど、今の英語力は高校~東大浪人時に勉強した貯金の寄与が大きいです。

 

そんな私の英語の成績は…

 

・高校1年生まで

帰国子女なので、英語の定期試験は勉強しなくてもフィーリングでも何とかなっていた。

しかし…

 

・高校2年生~高校3年生

文法が全然わからない。

単語も知らないのがある。

学校の定期試験も50点台を取るようになった。

フィーリングの限界を感じた。

 

所詮、アメリカに住んでいたといっても、小学校低学年のときで、そもそも大した英語力は身についていなかったわけです。

帰国してからは日本語ばっかりで、使わなければ周りの人たちと同レベルに落ちるのも、今考えてみれば当然の話ですね。

 

英語に小さいうちから慣れ親しんでいるという意味では「チート」かもしれませんが…

いずれにせよ、大学受験レベルの英語に対応できるようになったのは、勉強のおかげです。

 

さて、前置きが長くなりました。本題です。

 

使っていた教材はZ会出版の「速読英単語 必修編」。

ぶっちゃけ、これだけでセンター英語を9割以上取る下地はできると思います。

 

用途は

①単語帳

②写経 & SVOC構造把握

③チャンクリーディング&シャドーイング

 

ただの①だけで終わらせたら、速単はもったいない。

否、単語帳としての実力は、速単はあまり高くありません。

語彙力の補強がメインなら他の単語帳を使いましょう。

 

 

本題に入ったばかりですが…すみませんが眠くなってきたので今日はここまで。

続きは近日中に書きます。

 

後編予告

・写経とSVOCで英語を英語のまま理解しよう

・チャンクリーディング&シャドーイングとは

・その他の使用教材や勉強法

 

乞うご期待。

 

大学受験における勉強法(総論)

このブログを読んでくださっている方はどんなことを期待して読んでいるのかわからなかったので、Twitterでアンケートを取ったところ、「勉強法」がダントツで関心があるようでした。

 

私はこれといって特別なことはしていないのですが、

1) 志望校を決める/志望校のことを知る

2) 自分にあったやり方を見つける

この2点が大事かなと思っています。

 

ところで、私が(受験勉強において)大切にしている故事ことわざがあります。

 

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」

 

ほとんどの人はどこかで聞いたことがあると思います。

1)が「彼を知り」、2)が「己を知れ」に当たります。そうすれば「百戦殆うからず」。

(「お前落ちている大学もあるだろう!」というツッコミはナシでお願いします)

 

1) 志望校を決める/志望校のことを知る

 

私は一般受験に道を絞った20187月頃から熊本大学を受けると決めました。

受験校を決めた理由は後日改めて書こうと思いますが、志望校を早い段階で決めておくことは以下の点で有利だと思います。

 

①モチベーションの維持

②勉強計画の策定

③(遠方の場合)交通手段と宿のスムーズな確保

 

私は目標が決まっていたほうが頑張れるタイプなので、志望校は先に決めてしまいました。

 

また、志望校が決まれば、勉強計画が立てやすいです。

早い段階で過去問をざっと見て、どんな難易度なのか、どんな傾向があるのか調べると何をすべきかおのずと見えてくると思います。

 

例えば、熊本大学の場合、英語は長文2題と英作文、空所補充が出題されていることが分かります。

「読解・解釈は比較的得意だから、重点を置くべきは自由英作文か。基本的な文章をミスなく書ける力が必要だ。空所補充は語法・句法を少しやっていたほうがよさそうだけど、対策を立てにくいうえに難しい。最終的には読解で8割、英作で78割、空所補充は5割で全体75%あればOK…」

という風に見通しを立てていました。数学、理科も同様です。

 

さらに、例年の最低合格点を見て、

「センターが〇〇点なら2次は□□点必要。自分は英語が得意だから英語は△△点、数学は…。これなら例年の最低合格点+20点取れる!」

皮算用をしていました。

これは東大受験時も同様で、当時は小問ごとにかける時間と目標点を直前まで念入りに考えていたくらい、皮算用ばかりしていました()

 

余談ですが、志望校を前もって決めていたので、センター試験が何点だろうと、熊大に出願すると決めていました。

「熊大は2次逆転型の配点だし、足切りも考えにくいだろうから…()」と思っていました。

そのせいか、受験番号が「50002」とやたら早い番号でした。

 

ちょっと脱線しましたが、早めに志望校を決め、下調べしておくことをお勧めします。

 

※実際には2019年において足切り食らった人が100人以上いましたので、無謀すぎるのは考え物です。

 

2) 自分にあったやり方を見つける

 

あまりに抽象的ですみません。

でもこれが究極的に大事だと思います。

 

「〇〇に合格した人はこんな勉強方法だった!自分も取り入れてみよう!」

と思うのはもちろん大事な試みの一つですが、勉強法というのは本当に千差万別です。

効率や効果というのは、自分にあっているやり方を見つけ、実践できて初めて得られるものだと思っています。

 

突然ですが、以下の質問について自分の回答を用意できますか?

 

勉強場所はどこがいいのか?

どの時間帯が一番集中できるのか?

どんな筆記用具がいいのか?

休憩はいつどのようにとるか?

ノートはどう取るのがいいのか?

復習はどのようにやるか?

遊ぶ時間はどうするか?

 

今挙げたのはほんの一例で、勉強スタイルについて考慮すべきことは山ほどあり、しかも人によって回答はバラバラだと思います。

最後の質問は一見ばかばかしいと思われるかもしれませんが、オフの時間を作らないで頑張れる人なんてごく少数だと思うので、やはり考えるべき要素の一つだと思います。

 

何も考えず勉強に取り組んでいた方は、一度自分の勉強スタイルについて見直してみることをお勧めします。

そして自分のやり方は何がベストか模索するといいと思います。

はたから見ると非効率そうに見えるやり方でも、自分がハマるやり方ならそれがいいのです。

 

私は東大受験時代に自分の「ハマるやり方」を見つけていました。

上で挙げた質問に自分で回答するなら…

 

・勉強場所はどこがいいのか?

⇒自宅は×。喫茶店や自習室など周りにある程度人がいるところ。

・どの時間帯が一番集中できるのか?

 ⇒お昼前、夕食前、22時以降。

・どんな筆記用具がいいのか?

 ⇒ジェットストリーム4+1型ペン。インプット時はボールペン。アウトプット時はシャープペン。ノートを使う。ルーズリーフは使わない。

・休憩はいつどのようにとるか?

 ⇒30分~40分に1回、510分取る。休憩中はTwitterやろうがゲームやろうが何でもOK。「ゾーン」に入ったときは1時間~1時間半に1回となることもあるが、そのときは休憩も倍くらいとる。

・ノートはどう取るのがベストか?

 ⇒余白は多めに取りながら書く。余白にはあとで追記したり、ポイントを抽出したりするために使う。自分で大事だと思ったところは赤ペン。疑問点は青ペンを使う。演習用ノートについては、左半分は問題演習に使い、右半分は何も書かない。問題を解き終わったら、自分が知らなかったことや重要なポイントを右半分にまとめる。

・復習はどのようにやるか?

 ⇒1日~2日に1回は必ずやる。2週間以内、長くとも1か月以内にもう一度点検する。まっさらな紙に覚えた知識や解法を再現できるかを確認する。

・遊ぶ時間はどうするか?

⇒毎週1~2回、友達と食事の約束を立てる、あるいはボウリングのコンペに参加するなど、人とたわいもないことを話す時間や運動する時間を設ける。その時間は勉強のことは考えない。

 

繰り返すようですが、これはあくまで私自身のやり方であって、具体的に何かこうしたほうがいいと勧めているものではありません。

 

また、予備校に通っている人は以下のようなことも考慮したほうがよいでしょう。

 

その授業/講習は自分の勉強計画に本当に必要なものか?

取っている授業/講習はどのように予習/復習を進めるか?

復習する時間はどうやって確保するか?やりっぱなしになっていないか?

周りにいる同志は自分の味方になりえる(=互いを高めあえる)存在か?

環境(自習室、赤本、チューター、etc.)は自分にあっているか?

 

周りの環境や人に振り回されたら負けです。

自分を大事にしましょう。

 

あと、「ハマるやり方」が見つかれば、総勉強時間はさほど問題になりません、多分。

どんなに勉強時間が長くても、やり方が自分にあったものでない限り、生産性は期待できないでしょう。

 

余談ですが、私も一浪時は

「お前全然勉強していないように見えるのに成績良くてムカつく」

と予備校の友達によく言われたものです()

「お前、もうちょっと勉強していたら理III受かってたんじゃないの?」

と言われたこともあります。

けど、勉強時間が一定の基準をオーバーすることは自分を乱すことにつながっていたと思うので、受かってないでしょうね()

IIIなんて私が行けるようなところじゃないです。

数学と物理苦手だし(だから熊大では化学・生物に転向したのです)。

 

教科別の勉強法はまた後日書きます。

再受験か?それとも編入か?

医学部進学にあたり、学士卒の人ならほとんどが最初に悩むテーマではないでしょうか。

再受験も編入もそれぞれ一長一短ありますので、私もしばらくの間、迷っていました。

 

ここで、私が考えるそれぞれのメリットを以下に挙げます。

 

再受験

・合格の定員が編入と比べて多く、倍率が低い

・受験そのものにかかるお金は少ない

・これまで受験勉強で培ったノウハウを活かすことができる

・(編入と比べれば)受験に関する情報を得やすく、戦略が立てやすい

 

編入

・修業年限が12年短くなる可能性がある

・それに伴い、医学部在学中に必要な学費や生活費を抑えられる

・再受験と異なり、国立大であっても複数校の受験が可能

・入試の科目数が少ない

・試験が土日である(大学が多い)※

 

どちらを選択すべきかはバックグラウンドによって大きく変わってくると思います。

例えば、学力。高校までの基礎学力に自信があるなら、再受験の科目の多さはデメリットになりにくいかもしれません。あるいはそれまでの研究実績や社会経験、英語力に自信があるなら、編入試験のほうが有利に働くと思います。

 

再受験を選択した理由

 

①基礎学力がそこまで衰えておらず、リハビリ()にかかる時間が少なくて済むと判断したから

②東大受験時のノウハウを活かすことができ、戦略を立てやすいから(独学でも可能だと思ったから)

③受験に必要な資金面の問題

 

①について。

20185月に、ほとんど受験勉強しないまま、河合塾の全統記述模試を受けました。

そのときの結果は

英語 169/200 数学 159/200 物理 55/100 化学 61/100

偏差値:64.1(国立理系内)

「あれ?意外と行けるんじゃね?」と思ったのです。これで合格判定がE判定のオンパレードだったりしたら、考え直していたかもしれません。少し勉強すれば、10個下の新進気鋭の戦士たちとも対等に渡り合えるんじゃないかと思わせてくれたのが、5月の模試でした。

 

②について。

私は浪人もしていましたし、大学の一般入試については勉強法も含めてある程度心得ていました。一方、編入は全然情報がありません。今の時代は便利で、スマホ1台さえあればあらゆる情報にアクセス可能です。しかし残念ながら、編入に関する(質のいい)情報は非常に手に入りにくいというのが現状です。少なくとも私はそう思いました。

これを解決する手段として、KALSなどの編入専門の予備校を利用する手もあると思います。私も一度KALS新宿校の説明会に行きました。確かにここに通えば、情報は手に入るし、戦略も立てやすいでしょう。でも私はそこに投資する資金力を持ち合わせていませんでした。貯金が少なかったのです。それなら、やり方が分かっている再受験に賭けたほうが勝算もあると判断しました。

 

③について。

この記事の前半で、「医学部在学中に必要な学費や生活費を抑えられる」ことが編入のメリットの1つと書きました。卒業までの時間と費用を考えると、これは絶対的に編入が有利です。仮に一月の生活費が12万円程度とすると、学費を含めて1年間で200万円になりますし、ストレートで入学・卒業できるなら、1年早く(すなわち1年長く)医師として稼働できるわけです。

しかし…編入については見落としがちなポイントがあります。受験費用です。

編入は日程が重複しない限り、いくつでも併願が可能です。倍率のことを考えると、よほどの自信がない限り、複数校受けるのが普通だと思います。その受験校の中には、今住んでいるところよりも遠くの大学も含まれることになるでしょう。近場ならそうでもないかもしれませんが、遠いところであれば飛行機代or新幹線代+宿泊費、それも1次試験と2次試験で少なくとも2回行かなければなりません。下手すると、1校受けるのに受験料込で1015万円かかる可能性があるのです。

②で少し触れたように、編入の情報を得るために専門の予備校に通おうものなら、先ほど述べた200万円のコストダウンのメリットはなくなることも十分あり得ます。もちろん、1年でも早く卒業して医師としての稼働期間が増えれば、その限りではないですが…

 

在学中は奨学金を借りることを前提として私は医学部進学を考えていましたので、お金の問題については、入学までにかかるコストにフォーカスして考えました。手持ちの資金状況と、以上のことを踏まえて、私は「再受験」の道を選びました。

 

「お金」の問題もそのうち別の機会に書きたいと思います。

 

※再受験の場合、前期の2次試験は一律に225日・26日(大学によっては27日も)に実施されます。来年2020年の場合は火曜と水曜。社会人の場合は、少なくとも有給を2日間使う必要があるため、仕事のある方は試験日のことも考慮する必要があります。

受験の履歴&再受験までの道

過去の受験歴

現役(2009年度)東京大学理科II類不合格

センター試験777/900

2次試験計 223/440

(国語 35/80 英語 73/120 数学49/120 物理 25/60 化学 41/60

総合点 317.9667/550(最低点 322.5111/550

他の合格大学:慶應義塾大学薬学部薬科学科(一般)慶應義塾大学理工学部学門3千葉大学薬学部(後期)

 

一浪(2010年度)東京大学理科II類合格

センター試験840/900

2次試験計 259/440

(国語 45/80 英語 92/120 数学57/120 物理 29/60 化学 36/60

総合点 361.9667/550(最低点 307.3778/550

他の合格大学:慶應義塾大学薬学部薬科学科(一般)早稲田大学先進理工学部生命医科学科(大隈特別奨学生)

 

東大入学後~再受験・医学科合格まで

入学後は進振りで薬学部に進学⇒2016年に薬学科を卒業しました。

2016年に第101回薬剤師国家試験合格(勉強期間:約2ヶ月半)し、新卒で某CROに就職しました(CROというのは平たく言うと製薬会社から受託した臨床試験のマネジメントをするところです)

 

20182月に医学部再受験を決意しましたが、しばらくの間、勉強というよりはむしろ再受験に関する情報収集をメインに動いていました。

20187月に退職⇒薬局薬剤師に転職。忙しすぎて正直に言えば勉強が手につかないというのと、大学入学後にスムーズにパートで働けるよう、調剤経験をあらかじめ積みたいというのが理由でした。実際の勉強開始はこの時期で、一般入試に道を絞りました。

途中で常勤⇒パート、別会社に転職ということもありましたが、受験期間中も生活資金を賄える程度には働いていました。

 

受験直前の勉強時間はこんな感じです。

勤務日:10:0014:3020:0022:30(主に喫茶店

非勤務日:10:3021:00(某少人数制予備校の自習室を利用)

昔から机に向かってガリガリ勉強するのは好きじゃなく、スイッチがONになったときに勉強するタイプでした。

上記の時間帯が全て勉強時間というわけではなく、1日あたり46時間くらいが受験勉強に充てた時間だと思います。

 

そして20193熊本大学医学部医学科合格。

私大は1つも受けておらず、国立大1本でした(後期試験は香川大に出願していました)。

点数については2次試験の結果が開示されたら記載します。

 

医学部を再受験した理由や志望校を決めた理由、私が実行した勉強法などについては後日改めて書きたいと思います。